はじめに
スマホで“エモい写真”は誰でも撮れる時代へ
「エモい写真を撮りたいけど、カメラの知識がないから無理…」そんなふうに思っていませんか?
実は、いまのスマホはとっても優秀。カメラの設定を細かくいじらなくても、ちょっとしたコツを知っているだけで、誰でも“エモい”写真を撮れるようになります。
そもそも「エモい」とは、感情が動かされるような、どこか懐かしさや切なさを感じる写真のこと。構図や色味、光の使い方で、同じ景色でもまったく違った印象を作り出すことができます。
そしてうれしいことに、そのほとんどがスマホ1台でOK。
難しいテクニックや高価なカメラは必要ありません。
この記事では、初心者でも今日からすぐに試せる「エモい写真の撮り方」を、わかりやすく7つのテクニックにまとめて紹介していきます。
一つずつマネしていけば、あなたのスマホ写真が見違えるはずです。
① 光の使い方で雰囲気アップ|「逆光」をあえて使う
写真の雰囲気を左右する最大のポイント、それが「光」です。
とくに“エモい”写真を撮りたいときにおすすめなのが、逆光をあえて使うこと。
逆光とは、被写体の後ろに光(太陽など)がある状態のこと。
一見、「顔が暗くなるからNG」と思われがちですが、逆にこれが“エモさ”を引き出す秘密なんです。
たとえば夕暮れ時の逆光
-
西日を背に立つ人のシルエット
-
光に透ける髪の毛や木の葉
-
キラキラと輝く光の粒(フレア)
こういった要素が加わると、写真全体が一気にドラマチックに。
見る人の心に残る、印象的な1枚になります。
ポイント:明るさ調整でバランスを取る
スマホで逆光写真を撮るときは、画面をタップして「明るさ」を調整するだけでOK。
被写体にピントを合わせつつ、少し暗めにすると雰囲気が出やすくなります。
朝や夕方の「ゴールデンアワー」が狙い目
逆光を活かすなら、やわらかい光が差し込む時間帯がおすすめ。
朝の7時前後や、夕方の16〜18時ごろは、影もやさしくてノスタルジックな空気感に。
逆光は、ちょっとした工夫で“普通”の景色を“物語”に変えてくれる魔法のような光。
「光を背にしてみる」だけでも印象が変わるので、ぜひ試してみてくださいね。
② 被写体を“ド真ん中”から外す構図テク|三分割法
写真を撮るとき、つい被写体を画面のド真ん中に置いていませんか?
もちろんそれも悪くはありませんが、“エモい”写真を目指すなら、ちょっとだけ構図を工夫してみましょう。
そこでおすすめなのが、「三分割法(さんぶんかつほう)」というテクニックです。
三分割法ってなに?
画面を縦・横それぞれ3分割して、線が交わる4つの点のどこかに被写体を置くというシンプルな構図ルール。
ド真ん中から少しズレただけなのに、バランスが取れていて、自然と目を引く写真になります。
スマホのグリッド線を使ってみよう
ほとんどのスマホカメラには「グリッド線(ガイドライン)」の表示機能があります。
設定でONにすれば、三分割の線が出るので、構図を作りやすくなりますよ。
iPhoneの場合:設定 → カメラ → グリッドをON
Androidの場合:カメラアプリ内の設定から「グリッド」または「補助線」をON
被写体を端に寄せるだけで一気にオシャレ
たとえば、
-
空を背景に、人物を右下に配置
-
テーブルの上のコーヒーカップを、左上に寄せる
-
電車の窓を左に寄せて、外の景色を右側に広げる
こうするだけで、ストーリー性や“間”が生まれ、どこか映画のワンシーンのような一枚に。
「なんだか物足りない写真になる…」というときは、
ド真ん中からちょっと外してみる。
これだけで写真にグッと深みが出てきますよ。
③ あえてボケさせる|背景や前ボケを活かすテクニック
写真の「ボケ」は、プロっぽい雰囲気を出すための重要な要素。
でも、「ボケを作るのって難しそう…」と思っていませんか?
実はスマホでも、ちょっとした工夫で簡単に“エモいボケ感”を演出できます!
背景ボケの基本は「近づくこと」
スマホカメラはピントが広範囲に合いやすいですが、被写体にグッと近づくことで背景を自然にぼかすことができます。
-
花やカップ、手元など小さなものにピントを合わせる
-
背景に距離があると、いい感じにボケてくれる
背景がふんわりボケると、主役が際立ち、雰囲気のある写真に仕上がります。
前ボケで“空気感”を演出
前ボケとは、カメラと被写体の間に何かを入れて、わざとぼかすテクニック。
木の葉、カーテン、窓ガラス、手、飲み物のグラスなどが使えます。
たとえば、
-
木漏れ日の中、葉っぱ越しに撮影
-
カフェの窓ガラスごしに外を撮る
-
ピントの外にあえて何かをかぶせる
こうすることで、写真に奥行きと「物語性」が生まれます。
ポートレートモードも活用しよう
iPhoneや最近のAndroidには「ポートレートモード」が搭載されています。
これを使えば、背景を自動でボカしてくれるので、誰でも簡単にプロっぽい写真が撮れます。
“あえてピントをずらす”ことで、写っていない部分まで想像させる写真になります。
ピントの合っていない部分にも、“感情”や“空気”を閉じ込めてみましょう。
④ 影を味方につけよう|日差しが強い日こそチャンス
晴れた日、外に出たときにふと目に留まる“影”。
この影を主役にするだけで、日常の中に詩的な一枚を生み出すことができます。
エモい写真=柔らかい光というイメージがありますが、実は「影」を活かすと一気に深みが出るんです。
足元の影、壁に映るシルエット
-
街路樹の影がアスファルトに落ちている
-
自分や友達の影を地面に映して撮る
-
窓から差し込む光で、部屋の中に影が浮かぶ
こうした何気ない影も、角度や構図を工夫するだけでアート作品のような仕上がりになります。
あえて影を“主役”にする視点を持つ
普段は避けがちな強い日差しですが、
-
長く伸びる影
-
コントラストが強い白と黒の世界
-
静けさや孤独感を感じさせる1枚
など、“エモさ”の宝庫でもあります。
「光」ではなく「影」に注目して構図を決めてみると、
いつもと違った写真表現に出会えます。
撮るときのコツ
-
スマホをローアングルに構えて、影の伸びを強調
-
影の中に人やモノを入れてストーリー性を出す
-
モノクロ編集にすると一層ドラマチックに!
影をただの“副産物”にせず、“感情”を映す主役にしてみましょう。
日差しが強い日ほど、あなたの感性が活かされるチャンスです。
⑤ 小物×背景で世界観をつくる|ストーリー性ある一枚に
“エモい写真”と聞くと、壮大な風景や印象的な人物を思い浮かべるかもしれませんが、
実は何気ない小物と背景の組み合わせだけで、十分にエモさは演出できます。
重要なのは、“その一枚から何かを感じさせる”こと。
つまり、ストーリーがにじむ写真です。
たとえば、こんな小物たち
-
飲みかけのコーヒーカップ
-
書きかけのノートとペン
-
枕元に置いた目覚まし時計
-
落ち葉が積もったベンチ
それだけではただの「物」ですが、背景や光、構図次第で“空気感”が写る写真になります。
小物と背景をリンクさせると、物語が生まれる
たとえば・・・
-
冬の夕暮れ×カフェのカップ=静かなひととき
-
雨上がりの公園×傘と長靴=帰り道の余韻
-
窓辺×風に揺れるカーテンと本=ひとり時間の贅沢
「何を伝えたいか?」をほんの少し意識して撮るだけで、“見る人の心に引っかかる写真”になります。
背景は“ごちゃごちゃNG”、引き算で魅せる
写真に写る背景がごちゃついていると、小物の良さがかすんでしまいます。
-
無地のテーブル
-
シンプルな床
-
空、壁など“余白”のある背景
これらを選ぶと、小物の存在感がグッと引き立ちますよ。
エモさは「特別な場所」にあるんじゃなくて、“日常の中にある一瞬”を切り取ること。
ぜひ身近な小物と背景で、あなただけの世界観を写真にしてみてください。
⑥ フィルターや編集アプリで雰囲気調整
撮った写真をそのままSNSにアップしていませんか?
実は、“エモさ”を最大限に引き出すには、ちょっとした編集がカギになります。
でも難しい操作は不要。
無料アプリやスマホの標準機能だけで、写真の雰囲気はガラリと変えられます。
雰囲気を作るなら「色味」に注目!
エモい写真の多くは、色がやわらかくて温かみがあるのが特徴。
-
暖色系(オレンジ・赤み)が入ると“ノスタルジック”
-
寒色系(青み・紫み)で“静けさ”や“寂しさ”を演出
つまり、色味を少し変えるだけで、感情が伝わる写真になるんです。
おすすめ無料アプリ3選
① VSCO
-
定番のフィルター多数
-
フィルムカメラ風の色味が得意
-
ワンタップで“それっぽい”写真に
② Snapseed(Google公式)
-
明るさや色温度などを細かく調整可能
-
「選択ツール」で一部だけ加工もできる
③ Lightroom Mobile
-
プロも使う本格アプリ
-
自由度が高く、慣れたら最強
-
プリセット(設定の保存)で時短も◎
調整するなら、まずはこの3つだけでOK!
-
明るさ(露出):全体の印象を明るく/暗く
-
コントラスト:やさしくするほどふんわり系に
-
色温度(ホワイトバランス):オレンジ寄りで“夕暮れ感”、青寄りで“静けさ”
たとえ普通の1枚でも、編集で“感情のある一枚”へと変身できます。
難しい加工は不要。「ちょっと変える」だけで、エモさはグッと高まります。
⑦ カメラを“低く構える”だけでプロっぽく見える
いつも立ったまま、目線の高さで写真を撮っていませんか?
実はそれだけで、写真が“平凡”になりがちなんです。
そこでおすすめなのが、「カメラを低く構える」=ローアングル撮影。
これだけで、一気に奥行きとダイナミックさが加わり、“エモい”一枚に近づきます。
見慣れた風景が、まったく違う世界に
-
地面すれすれから空を見上げる
-
ベンチの下から風景をのぞく
-
足元の落ち葉を主役にする
普段見ている景色でも、低い視点に変えるだけで「はっ」とする構図になります。
ローアングルで空を多めに入れると“ノスタルジー感”アップ
空は、それだけで“余白”と“感情”を写してくれる存在。
とくに夕暮れや曇り空の日は、エモさが増します。
-
被写体を下からあおって撮る
-
空を大きく入れて、人物や小物を小さく写す
こうすると、“物語のワンシーン”のような写真に仕上がります。
スマホを地面近くに置くだけでもOK
しゃがむのが難しければ、スマホを地面に近づけて、画面を見ながら角度を調整するだけでも十分です。
撮る前に「どんな視点で撮ったら新鮮か?」を少し意識するだけで、写真に“味”が出ます。
よくある質問Q&A|スマホでエモい写真を撮るには?

Q1:スマホの機種が古くても“エモい写真”は撮れますか?

A:はい、大丈夫です!
高性能カメラでなくても、今回紹介したような光・構図・色味の工夫で、十分にエモさを表現できます。
撮影テクニックと編集で、仕上がりは大きく変わりますよ。

Q2:人を撮るときに自然な雰囲気でエモくするコツは?

A:動きのある瞬間を狙いましょう。
ポーズを決めた“キメ顔”よりも、ふと笑ったとき、何かに夢中になっている横顔など、自然な仕草の方が感情がにじみます。
逆光やローアングルを使うと、より印象的になります。

Q3:室内でエモい写真って撮れるんですか?

A:もちろんです!
窓から差し込む光や、お気に入りの小物、カーテンの揺れなどを組み合わせれば、室内でも十分にエモさを演出できます。
むしろ、“生活感の中にある一瞬”がグッとくる写真になることも。

Q4:フィルターや編集ってやりすぎると不自然になりませんか?

A:そうですね。やりすぎはNGです。
ポイントは「少し物足りないかも?」くらいで止めておくこと。
明るさ・色温度・コントラストの3つを少しずついじるだけでも、写真の雰囲気は大きく変わります。

Q5:SNSに投稿するならどんな時間帯がいいですか?

A:夕方〜夜がおすすめです。
とくにInstagramやXでは、18時〜21時の間に見る人が多い傾向があります。
エモい写真は“感情”に訴えるので、一日の終わりに共感されやすい時間帯に投稿するのがベストです。
スマホ1台で“エモい”は作れる!今日から試せる7つのテク
「エモい写真=難しい」「一眼レフじゃないと無理」
そんなイメージを持っていた方も、この記事を読み終えた頃には、
“スマホでも十分すぎるほど表現できる”と感じていただけたのではないでしょうか。
今日から実践できる7つのエモ写テクニック
-
逆光を活かしてドラマチックに
-
三分割法で“ド真ん中”から抜け出す
-
ボケ感で空気と感情を表現する
-
影を主役にすることで深みが出る
-
小物と背景でストーリーを語る
-
フィルターや編集で雰囲気を整える
-
ローアングルで“視点”に変化をつける
エモい写真は、テクニックの積み重ねではなく、“心を込めてシャッターを切ること”が何より大切。
あなたが感じた一瞬を、あなたらしい視点で切り取ることが、誰かの心を動かす写真になります。
ぜひ、この記事で紹介したコツをひとつでも取り入れて、
“あなたにしか撮れないエモい世界”をスマホで残していってくださいね。
コメント